今回の記事では、「ゾンビパニック」を生き延びるのに最適な武器を"真剣に"考察してみる。ゾンビパニックと言えば、やはり、人間がゾンビ化してしまう恐ろしいウイルスが人類に蔓延して、残された僅かな人が懸命にサバイバル生活をする、というストーリーが思い浮かぶ。
まずは、どのような武器が対ゾンビ戦に適しているのかをカテゴリー別に考えていくこととする。
①飛び道具
やはり、1番強そうなのは飛び道具だろう。使えそうなのは、銃・弓矢であろうか。しかし、銃は日本で手に入れるのは不可能に近いし、弓矢も連射性には劣るが...
細かく考えず、取り敢えずは飛び道具カテゴリーから、銃と弓矢を武器候補にエントリーさせることとしよう。
②刃物 (刺したり斬ったりする武器)
槍・日本刀・家庭用包丁・サバイバルナイフ・チェーンソー・ナタ・斧が思いついた。①の飛び道具よりは手に入れやすそうなラインナップである。刃物カテゴリーからは、これら7つを武器候補にエントリーさせることとする。
③鈍器 (殴ったり叩いたりする武器)
鉄パイプ・シャベルは映画にも登場すり鉄板の武器である。鈍器カテゴリーからは、これら2つをエントリーさせよう。
④その他
炎を使う武器もゾンビには効きそうである。具体的には火炎瓶や火炎放射器か...これらも考慮に入れておこう。
それぞれ、個別に考えて見る
①飛び道具
◇銃
日本では手に入れられる可能性は低い。それでも、日本が壊滅状態になった時にはゾンビ化した警察官や自衛隊員から失敬することができるかもしれない。(もちろん、犯罪なので試さないように...)
せっかくであるから、ミリタリー情報サイトの記事らしく、日本で手に入れられそうな(全国で多数出回っている)銃器を機種別に見て行こう。
・S&W M360J (警察官)
M360というアメリカ製拳銃の日本警察特別仕様である。回転式のリボルバー拳銃で、装弾数は5発。日本の交番勤務の警察官(いわゆるお巡りさん)の拳銃は、ほとんどがコレだろう。警察官の拳銃ということから、犯人をなるべく殺さないように威力の弱い弾薬が使われている。
・SIG P220 (自衛隊員)
自衛隊では9mm拳銃と呼ばれている。本格的な自動式軍用拳銃なので、警察官のリボルバー拳銃よりも、連射性能・装弾数(9発)は圧倒的に上である。しかし、自衛隊員全員が所持しているわけではないので、入手は少し難しいかもしれない...。
・9mm機関拳銃
自衛隊で、主に自己防衛用として配備されているサブマシンガンである。拳銃弾をマシンガンのように連射できる。敵を狙い撃つ用途ではなく、弾をばら撒いて敵を威圧させるために使うことが多い。(それでも、30m以内からこの銃で連射されたらあっという間に蜂の巣になってしまうであろうが...)
・89式小銃
自衛隊で、幅広く配備されているアサルトライフルである。上の3つとは違い、5.56mm NATO弾という強力な弾薬を使用する。痛みを感じないゾンビでも、流石にこの銃で攻撃されたらひとたまりもないであろう。さらに通常は30発弾倉付きなので、連射性能も問題ない。警察官のリボルバー拳銃の次に入手しやすいかもない。
◇弓矢
個人的な話で恐縮であるが、私は高校生の頃、弓道部に、大学生の頃、アーチェリー部に所属していた。その時の経験から考えると、弓矢で襲い来るゾンビを的確に射抜くのは至難の業の筈である。それに仮にゾンビを射抜けても、彼らの仲間から攻撃された時にすぐには反撃できないので、あっという間にやられてしまうであろう。
②刃物
◇槍
槍...入手できるのだろうか。銃並みに入手困難な気もする。しかし、ゾンビと戦う上ではかなり優秀であろう。ゾンビが集団で襲ってきても頭を狙って致命傷を与えつつ、手早く攻撃を繰り返せばかなり有用な武器となるはずである。さらに、鈍器と比べても腕の疲労が少なく済むのではなかろうか。
◇日本刀
槍よりは入手しやすいであろう。田舎に行けば、蔵の中に眠っているものも相当数あるはず。しかし、ゾンビを効率良く倒せるかと言えば、?マークが付く...。そもそも、日本刀はメンテナンスが欠かせない。ゾンビを10体ほど斬ったらメンテナンスをしないと途端に使えない武器になるだろう。さらに日本刀は繊細で壊れやすく、刃こぼれなどもありえるので、対ゾンビの武器としては不適当かと思う。
◇家庭用包丁
これは...正直、無いよりかはマシ程度にしかならないであろう。ゾンビを刺すために、至近距離まで近づいて近接戦闘しないといけない。この時に噛まれたら一貫の終わり...。"何も武器が無いのにゾンビに囲まれた"という時以外は避けるのが無難か。
◇サバイバルナイフ
アウトドアなんかで使う、携帯性の高いナイフである。これも、対ゾンビという意味では家庭用包丁と変わらない気がする。ナイフ格闘を心得ているという、元軍人なんか以外はやめておいた方が良い。
◇チェーンソー
これは強そうではある。ゾンビ映画やゲームでも定番の武器となっている。しかし、よく考えてみたところ、対ゾンビ戦の時にはそこまで強力な武器にはならないのではと思った。
まず、チェーンソーは非常に重いので持っているだけで疲れてしまう。これを振り回してゾンビを追い払うのは現実的ではないだろう。さらに、動作にはバッテリーやガソリンが必要なので、それらを切らすとお終いとなってしまう。
フィクションでは映えるが...実際にやるのはやめておいた方が良いだろう。
◇ナタ
これは、なかなか頼もしい武器になってくれそうである。ナタは、材木を切ったり枝を払ったりするための刃物であるから、耐久性もある。襲い来るゾンビに振り回して使えば、かなり有効ではなかろうか。
◇斧
昔は、イギリスなんかの処刑人が罪人の首を斧で切り落としたりしていたそうである。対ゾンビ戦では、斧も優秀だと思う。さらに、ナタよりも刃に重量があるので、遠心力を利用する要領で振り回すことができるだろう。力のある人には、ナタよりもオススメ。
③鈍器
◇鉄パイプ
学生運動の過激な極左集団は、ヘルメットを被って鉄パイプで暴れまわったりしていた。対ゾンビ戦ではある程度、有効な武器となるはずである。それでも、鉄パイプではゾンビの体を切断できないので、振り回すだけではゾンビを追い払うことしかできない。彼らを倒すには、頭をフルスイングで粉砕しなければいけないであろう。そういう意味では、"追い払う"用途では優秀だが、"倒す"用途ではそこまで優秀とは言えないかもしれない。
◇シャベル
これもゾンビ映画やゲームでは鉄板です。アニメ「がっこうぐらし!」に出てくる、シャベルがトレードマークの恵比寿沢胡桃も「知ってるか〜? 第1次世界大戦で最も兵士を殺した武器は...」と、対ゾンビ戦におけるシャベルの有用性について説明していた。
シャベルはたしかに、対ゾンビ戦で極めて有効な武器となるだろう。さらに、シャベルは刺突や殴打といった攻撃だけでなく、地面に穴を掘ったりもできる多機能なツールとして使用できる。そういった意味では、最も対ゾンビ戦に向いているのかもしれない。
④その他
◇火炎瓶
昔は、対戦車兵器として使われていたが、最近では専らテロやデモ等で使われる。最も原始的な火炎瓶は、ガソリンが入った瓶を灯油で湿らせたタオルで蓋をしたものである。使用時にタオルに火をつけて投げつければ、瓶が割れるのと同時にガソリンに火がつく仕組み。さらに、最近では2種類の化学薬品をそれぞれ別の瓶に入れて、投げつけて瓶が割れた時に化学薬品が混合することで着火させる仕組みの物や、ガソリンに粘性をつけることで対象物をより確実に着火させるようにした物まである。
ゾンビの集団に投げつけることで、面制圧できる利点があるだろう。しかし、もし火だるまになったゾンビがこちらに向かってくれば、味方まで炎に焼かれてしまう危険がある...。
(注意)日本では火炎瓶の作成自体が法律で禁じられているので注意。
◇火炎放射器
火炎放射器は軍用のものであれば、かなり遠距離まで届く上に火力も強力であるため、そこそこ効果的であると思われる。
しかし、我々一般人がホームセンターなどで入手可能な物は、リーチも効かないのであまり効果はないだろう。
自衛隊の火炎放射器
個人的に選んだ、対ゾンビ戦用武器ランキング
5.鉄パイプ
他の武器よりも軽く扱いやすいほか、入手も簡単であることから5位にランクインさせた。適当に振り回してゾンビを追い払ったり、頭を狙って彼らの息の根を止めたり...
4.槍
たしかに入手難易度は高いが、攻撃力の高さ、手返しの良さを評価して4位にランクイン。ゾンビの急所を狙えば、重いものを振り回すよりも疲労を抑えることもできるはず。
3.斧
高い攻撃力と、耐久性を評価して3位にランクイン。刃の重さを活かして、振り回して攻撃すれば良いだろう。もちろん本来の使い方である材木切断も可能なので、サバイバル生活にも強力な見方となる。
2.銃
その攻撃力と射程距離を考慮して、2位にランクイン。入手難易度は極めて高いが、安全な距離から引き金を引くだけで彼らを無力化できるのは非常に魅力的である。
1.シャベル
やはり1位は王道のシャベル。叩くもよし、刺すもよし、穴を掘るのもよし、と使い方は無限大である。入手難易度も極めて低く、対ゾンビ戦に適した武器第1位はシャベルということにさせていただく。