極東ミリタリー情報館

主にあまり軍事関連に詳しくない人へ様々なミリタリー関連ニュースを分かりやすくお伝えします。

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特集(軍事)

【自衛隊vs韓国軍①】実力比較!竹島奪還作戦を考える!(空軍力比較編)


はじめに

近年、日韓の政治的緊張は過去に無いほど高まっています。しかしもちろん現在の状況では日韓が竹島の領有権を巡って武力紛争となることは、ほぼあり得ないでしょう。日韓はアメリカという共通の同盟国によって"間接的同盟"のような関係となっているからです。

それを承知した上で、この記事では3回にわたって、現在の戦力のまま自衛隊と韓国軍が竹島を巡って領土紛争に発展した場合にどのような状況になるのかを予想していきたいと思います。

第1回は日韓両軍の空軍力を比較、第2回は日韓両軍の海軍力を比較していきたいと思います。



前提条件・竹島不法占拠の現状


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【竹島の現状】

・日韓両国が領有権を主張。

・韓国が実効支配中。

・主に東島(女島)と西島(男島)の2島からなる。

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・周囲は断崖絶壁である。

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・東島は観光地となっている。

・西島に自称漁師の住民が2名居住。

・韓国当局が竹島に建造物を建築し過ぎたために、島の岩盤に数十個の亀裂が見つかっており、崩落の危険がある。


【不法に建設された竹島の施設】

◯東島

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接岸施設より



・灯台
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ヘリポート

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軍用レーダー施設

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船舶接岸施設

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・警備隊宿舎

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対空砲(5インチ砲)

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◯西島

・自称漁師が居住する住居




【竹島の占拠部隊】

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・韓国海洋警察所属 独島警備隊 40名

・水産当局所属職員 2名



(軍部隊は無し)


*ただし「独島警備隊」の隊員は一度軍隊に入隊した後、兵士の中から選抜され、専用の軍施設で訓練を受けた後に出向という形で警察所属の"警察官"(身分上は)となります。 

したがって、実質は兵士と同じであるとも言えるでしょう。



【占拠部隊の装備】


対空機関砲(機種は不明です。5インチ砲だと思われます)

自動小銃(アサルトライフル )

・拳銃など

・その他重火器(携行式防空システムなど)

*配備を裏付ける情報は確認できませんが、警察の身分であることを考えると配備されている可能性は低いかもしれません。



【その他】


・韓国海洋警察の警備艇や韓国海軍の艦艇が周囲を警戒している。

軍用レーダーが設置されている。

・領土紛争は局地戦となる可能性が高いので、戦線が竹島周辺を逸脱する可能性は低い。

・韓国軍が中距離弾道ミサイル日本本土の市街地や自衛隊駐屯地を攻撃する可能性は低い。(前述の理由から)

・日本のミサイルは韓国本土を攻撃する能力はない。




投入可能戦力



戦闘機


・航空自衛隊の戦闘機の稼働率は90%以上との説や80%との説がありますが、ここでは80%で計算します。ただし、F15Jに関しては公式に稼働率90%以上であることが確認されているため、F15Jのみ稼働率90%で計算します。


・韓国空軍の戦闘機稼働率は不明です。空軍の説明では90%とのことですが、空軍将校が「実際は20%だ」と言ったという情報もあります。
ここでは70%で計算します。


・対空、対地、対艦のそれぞれの能力について100点満点で点数を付けます。(あくまで主観的なものになります)



◇航空自衛隊

F15J ×201 (近代化改修済みMSIP ×88  /  未改修MSIP ×14 / pre MSIP ×99)

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近代化改修済みMSIP ×88

対空 80点
対地 10点
対艦 0点



未改修MSIP ×14

対空 75点
対地 10点
対艦 0点



pre-MSIP ×99

対空 70点
対地 10点
対艦 0点




制空戦闘機(対空戦闘専門)です。 

F15J には初期に配備された pre-MSIPが99機と 中後期に配備されたMSIPが102機あります。
MSIPはさらに、近代化改修済みMSIP88機と未改修 MSIPの14機に分けられます。


稼働機は、

pre-MSIPが99×0.9≒89機
近代化改修済みMSIPが88×0.9≒79機
未改修MSIPが14×0.9≒12機


そのうち、通常の領空警戒用・後方待機にある程度残す必要があります。


したがって、作戦には、



F15J 改修済みMSIP: 65機
F15J 未改修MSIP : 8機
F15J pre-MSIP : 30​



を作戦に投入すると仮定します。





F2 ×92 (近代化改修機 ×65 /  未改修機 ×27)

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近代化改修機 ×65

対空 70点
対地 45点
対艦 95点



未改修機 ×27

対空 60点
対地 40点
対艦 95点




戦闘爆撃機に分類されます。

様々な任務を行える機種です。国産戦闘機でアメリカのF16を元に開発されました。極めて高い対艦攻撃能力を有します。

さらに、一部は近代化改修(AAM4の運用能力追加など) によりさらにパワーアップしています。



近代化改修機65機のうち、稼働機は

65×0.8=52 

より52機で、



未改修機27機のうち、稼働機は

27×0.8=21.6≒21

より21機となります。



このうち、



F2 近代化改修機 :40機
F2 未改修機 :10機



を作戦に投入すると仮定します。




F35A ×8

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対空 95点
対地 80点
対艦 80点




マルチロール機に分類されます。

ステルス戦闘機で、従来の戦闘機との戦力の差は極めて大きいです。様々な任務を行えます。
42機の配備が決定しており、追加であと100機配備される可能性が高いです。現在、配備進行中です。


稼働機は、


8×0.8≒6 

より6機となりますが、このうち、



F35A :4機


を作戦に投入すると仮定します。





◇韓国空軍



F15K ×59

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対空 75点
対地 95点
対艦 50点




戦闘爆撃機に分類されます。

F15Eという戦闘爆撃機を元に開発されました。

様々な任務を行えます。特に対地攻撃能力は極めて高いです。対艦攻撃能力もF2には到底及びませんが、比較的高いことに変わりはありません。対空攻撃能力は、制空戦闘機であるF15Jには劣りますが、やはり比較的高いです。


稼働機は、


 59×0.7=41.3≒41 

より41機となります。


このうち北朝鮮対策にある程度の機数を残さねばならないので、10機だけ残し、残り31機を作戦に投入すると仮定します。



F15K :31機




KF16 & F16 ×169 

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対空 65点
対地 85点
対艦 35点



マルチロール機に分類されます。

F16C/Dの韓国仕様で、様々な任務を行える機種です。

稼働機は、


 169× 0.8≒135 

より135機となります。


このうち、90機を作戦に投入すると仮定します。





◯空中給油機



戦闘機などに空中で給油できるため、飛行可能時間が大幅に伸びます。
したがって、出撃した戦闘機が現場空域に到着したあと、帰投せずに長時間のパトロールが可能となり、制空権確保に極めて重要な装備です。



◇航空自衛隊



KC767 ×4

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空中給油 80点 



ボーイング767型機を改造したKC767が4機配備されています。もうすぐ、追加で新型のKC46Aも配備される予定です。

稼働機を3機として、そのうち2機を作戦に投入します。2機を代わる代わる現場空域へ派遣することで、常に空中給油することが可能となります。


KC767 :2機



◇韓国空軍



空中給油 0点


いまのところ、韓国空軍は空中給油機を保有していませんが、導入する計画はあります。




◯早期警戒管制機 (AWACS)


早期警戒管制機とは、機体の背中に巨大なレーダーを持つ、"飛行するレーダーサイト"です。
戦闘機よりも高性能なレーダーを搭載しているため、いちはやく敵機を発見して味方戦闘機に伝えるほか、味方戦闘機部隊を統制することで効率的な運用を可能にします。


早期警戒管制機は現代の戦闘機戦では非常に重要なものです。




◇航空自衛隊


E767 ​×4

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警戒管制(AWACS) 80点


ボーイング767型機を改造した機体です。探知距離は800km以上で、世界最高レベルの性能を誇ります。機体上部の巨大な円盤状のレーダーが回転することで、360°全周を索敵します。

稼働機は3機、そのうち2機を代わる代わる作戦に投入することで、常に上空に待機させることができます。


E767 :2機




◇韓国空軍



E737​ ×4

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警戒管制(AWACS) 75点



ボーイング737型機を改造した機体です。しかし、E767には探知距離の面で少し劣ります。

韓国空軍は4機を所有していますが、そのうち3機は部品不足による共食い整備により、飛行不能となり地上待機となっています。

したがって、現状では良くても1機しか投入できないこととなります。

この作戦には1機を投入すると仮定します。



E737 :1機




◯早期警戒機 (AEW)


早期警戒機は早期警戒管制機よりも探知能力や管制能力で劣る機種を指します。
しかし、具体的な数値等での線引きはされていません。



◇航空自衛隊


E-2C hawkeye ×13

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警戒管制(AEW) 50点


アメリカ軍など多数の国で運用されている機種です。ある程度の探知・管制能力を持ちます。

さらに追加で、後継機種のE-2D advanced hawkeye を4機、調達する予定で2018年12月から配備が始まります。

13機のうち稼働機を10機とすると、そのうちの6機を作戦に投入できます。
こうすることで、常に1〜2機のE-2Cが作戦空域後方で待機できます。



E-2C :6機



◇韓国空軍


警戒管制(AEW) 0点


AEWにあたる機種は配備されていません。





戦力比較まとめ




保持戦力一覧


◇航空自衛隊


F15J (pre-MSIP) ​99機

F15J MSIP 未改修機 14機

F15J MSIP 近代化改修機 88機

F2 近代化改修機 65機

F2 未改修機 27機

F35A 8機

KC767 4機

E767 4機

E-2C 13機


◇韓国空軍


F15K  59機

KF16 

F16  F16とKF16を合わせて169機

E737 4機



(*保持戦力については、実際に作戦に投入できなければ意味がないので、点数化しません。)



投入可能戦力一覧


赤: 戦闘機
​青:空中給油機
​紫:早期警戒管制機・早期警戒機




◇航空自衛隊


F15J (pre-MSIP) ​30機

F15J MSIP 未改修機 8機

F15J MSIP 近代化改修機 65機

F2 近代化改修機 40機

F2 未改修機 10機

F35A 4機

KC767 2機

E767 2機

E-2C 6機




◇韓国空軍


F15K  31機

KF16 

F16  F16とKF16を合わせて90機

E737 1機




投入可能戦力の合計点数


*警戒管制能力の点数はAWACSとAEWを合わせたものです。

*対空・対艦・対地の3つの中で最も優れた能力には赤マーカーを、最も劣る能力には青マーカーを引きました。


◇航空自衛隊


対空戦闘能力 11680
対地戦闘能力 3470
対艦戦闘能力 5070
空中給油能力 6400 (ポイント補正 ×40)
警戒管制能力 4600 (ポイント補正 ×10)


◇韓国空軍

対空戦闘能力 8175
対地攻撃能力 10595
対艦戦闘能力 4700
空中給油能力 0  (ポイント補正 ×40)
警戒管制能力 750 (ポイント補正 ×10)



青軸 :航空自衛隊
緑軸 :韓国空軍

左から順に、 対空戦闘能力, 対地戦闘能力, 対艦戦闘能力, 空中給油能力, 警戒管制能力

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まとめ


どうでしょうか。このように無理やり点数化すると、航空自衛隊は対空戦闘に長けているのたいして韓国空軍は対地戦闘に長けているのが分かります。
(*保持戦力については、実際に作戦に投入できなければ意味がないので、点数化しませんでした。)

さらに、空中給油・警戒管制の面でも航空自衛隊がかなり優れているのが分かります。

したがって、単に空軍力のみを比較すれば、航空自衛隊が優勢であると言えます。

もしも竹島上空で日韓両軍の空軍が戦ったとしたら、空軍力だけで考えれば、ほぼ間違いなく航空自衛隊が勝つでしょう。

しかし、この点数については様々な複雑な要因を反映していないため、あくまでも単なる目安だとお考えください。

次回は、日韓の海軍力を比較していきます!

ここまでお読みいただきありがとうございました。


海軍力比較編はコチラ!

【自衛隊vs韓国軍②】実力比較!竹島奪還作戦を考える!(海軍力比較編)」


今こそ、韓国に謝ろう
百田尚樹
2017-06-15



日本のスパイ衛星(偵察衛星) "情報収集衛星"


今回は、日本の内閣官房が運用する、事実上のスパイ衛星である情報収集衛星についての記事です。


情報収集衛星とは?



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情報収集衛星/Information Gathering Satellite (IGS)とは、日本が運用しているスパイ衛星のことです。主に収集した情報は内閣衛星情報センターで管理されています。

内閣衛星情報センターでは、その任務の性質上、他の国家機関とは段違いの機密保持体制がとられていて、職員の私物(コンピュータやスマートフォン、バック等)の持ち込みが禁止されているほどです。


情報収集衛星の種類



情報収集衛星は2種類あり、光学衛星レーダー衛星に分けられます。

光学衛星は、赤外線望遠カメラを搭載しており、地上の画像を取得します。最新の光学衛星は分解能30cm級と言われます。これはアメリカのスパイ衛星より性能は落ちるものの、精度はかなり高いと言えます。
しかし、光学衛星では観察対象地域が夜間の間や、雲などで覆われている時にはかなり精度が落ちます。そんな時はレーダー衛星が使用されます。


レーダー衛星合成開口レーダーを搭載しており、地上を夜間・悪天候時にも監視可能です。分解能は50cm級と言われています。

現在は光学衛星2機レーダー衛星4機が運用中です。

さらに、2019年には大容量のデータ通信に対応するためのデータ中継衛星が打ち上げられる予定です。


情報収集衛星(スパイ衛星)の特徴


スパイ衛星と通常の衛星とは運用方法の違いだけではなく、周回する軌道や寿命なども大きく異なります。

スパイ衛星は地上を観察するために、なるべく地上に接近して撮影します。そのため、一般にかなり低い軌道を周回しており、通常の衛星周回軌道よりも大きな空気抵抗のためにすぐに失速して高度を下げてしまうのです。

それを防ぐため、スパイ衛星は姿勢制御用燃料を搭載していて、高度が下がりすぎないようにときどき燃料を噴射して高度を保つ必要があるのです。従って、この姿勢制御用燃料が尽きると、衛星も寿命を迎えることとなるため、運用寿命は通常の衛星よりも短いのです。

さらに、アメリカのキーホール衛星というスパイ衛星は必要に迫られた場合は高度を上げるための燃料を逆に高度を下げるために使用することで160kmほどまで降りてくることができます。

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キーホール衛星KH8

そうすることで、極めて高精度な画像を取得することができますが、燃料の消費が激しくなるために運用寿命は極端に短くなります。



情報収集衛星の運用と効果


情報収集衛星は軍事目的だけではなく様々な用途に使用されています。被災地域の偵察・不審船の監視・火山活動の監視・などです。

また、反捕鯨団体シーシェパードは最近まで続けてきた日本漁船への違法な攻撃行為を中止すると発表しており、その理由として"共謀罪と情報収集衛星"を挙げています。

このように、様々な形で利用できる情報収集衛星は極めて有用なのです。

情報収集衛星はこれからも、新しい衛星が打ち上げられる予定で、余裕のある運用体制の構築が急がれています。

中国海軍の空母艦載機「J-15」に欠陥...エンジンの出力不足、F/A-18にも勝てず...!


中国は近年、空母機動部隊の整備に躍起になっており、現在では空母2隻を保有しています。

しかしここに来て、中国の空母機動部隊整備計画は艦載機「J-15」の重大な欠陥に行く手を阻まれているのです。

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J15


丸パクリ"劣化コピー"のJ-15!?

そもそもJ-15とはどのような航空機なのでしょうか?
結論から言うと、この機体はロシア製艦上戦闘機Su-33の劣化コピーです。特にエンジンの信頼性が低く、出力も不足していることが問題視されています。

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Su-33


経緯を順番に説明します。まず、コピー元であるSu-33は、ソ連が開発した制空戦闘機Su-27(F-15にも匹敵する性能を誇る)の艦載機バージョンです。それではなぜ、そのような機体を中国はコピーすることができたのでしょう。

今から約20年以上前、ソ連崩壊後の混乱の中、10機製造されたSu-33の試作型のうちの1機(T-10K-7)がウクライナへ譲渡されました。そして2007年に中国はT-10K-7をウクライナから購入、機体を丸ごとコピーする形でJ15を開発したのです。

ところが、中国は手に入れた機体を分解して部品をコピー・再度組み立て(いわゆる、リバースエンジニアリング)を試みますがエンジンのコピーに失敗してしまいます。

というのも、航空機の中でもエンジンには組み立て技術だけでなく高度な素材技術が要求されます。ジェットエンジンは極めて高温になるために、高温下でも十分に強度を保てるだけの素材を用意する必要がありますが、中国の未熟な冶金技術ではそれが不可能だったのです。

ちなみに以前までは日本も例外ではなく、前回の戦闘機開発(F2開発)で国産の高出力エンジンを開発できませんでしたが、つい最近、やっと念願の国産高出力エンジン(XF9-1)開発に成功しました。

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XF9-1


【関連記事】
新型戦闘機F-3(心神)開発情報はコチラ



もちろん、中国は"本家"であるロシア製Su-33を輸入しようと交渉を行ったこともありましたが、今度は別の中国製戦闘機「J-11」がまたもやロシア製Su-27を違法にコピーしたとのロシア側からの指摘を受け、その交渉は決裂してしまいました。


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J-11

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Su-27



無理やりコピーエンジンを搭載するも、性能不足で「エンジン共食い」...


当初、中国はロシア製エンジンであるAL31Fをコピー・改良したWS10HをJ15に搭載しようとしました。

しかし、前述の通り中国はエンジンのコピーに失敗したため、WS10Hは出力が足りないうえに信頼性にも劣るという理由で量産機には搭載できませんでした。

そこで、中国は以前にロシアから購入したSu-27に付いていたAL31FとWS10Hを交換することによって解決しようとしましたが、これも失敗してしまいます。

十分なメンテナンスを受けられていないAL31Fは性能が落ちてしまっているため、只でさえ出力が弱いこのエンジンの出力不足はより深刻になってしまいました。




出力不足でフル武装で発艦できないJ15


中国の空母はアメリカの空母のようにカタパルトと呼ばれる、離陸時の機体を急加速させる装置を採用していません。

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蒸気カタパルトにより発艦するF/A-18


スキージャンプ台方式と呼ばれる、艦首の飛行甲板をせり上げるような形にすることで離陸を補助する構造は採用していますが、この方式では離陸可能重量にかなりの制限が加わるために十分な武装を携行できません

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スキージャンプ台方式の飛行甲板


その上、エンジンの出力も足りないので、J15はほぼ丸裸で離陸することはできても実戦ではあまり使い物にならないのではと言われています。(ただし、機体の燃料を少なくして武装を積んで発艦した後に空中給油を受ける、という運用なら可能ではあります。)


艦上戦闘機の新規開発を目論む中国


これからの戦闘機の主力は徐々に第5世代と呼ばれるステルス戦闘機に変化してきています。

艦載機も例外ではなく、アメリカ海軍では従来のF/A-18F-35C(ステルス機)に置き換える計画で、すでに空母での試験運用に成功しています。

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F/A-18

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F-35

中国海軍は、中国の企業が自主的に開発した「FC31」と呼ばれるステルス戦闘機を艦載機にする計画を進めているようです。

ちなみにFC31も、ハッキングにより盗み出したF35の設計図を元に開発されたと言われており、その証拠にFC31とF35の外見はあまりにも似通っています。

とにかく、中国海軍は既にJ15に見切りをつけており、新規のステルス艦載機を開発しようとしているのです。

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China.org.cn より

これはやはり西側諸国にとってかなりの脅威であると感じざるをえません。とにかく、日本も中国と互角というのは無理な話ですが、自国を守れる程度には軍事的な備えが必要なでしょう。

ここまでお読みいただきありがとうございます。もしも新しい情報が判明しましたらこの記事を書き足すか、新しく記事を書き直そうと思います。


陸上自衛隊唯一の特殊部隊「特殊作戦群」!その装備と任務とは!?


こんにちは。今回は陸上自衛隊唯一の特殊部隊である、特殊作戦群についての記事です。
尚この記事の内容には、特殊部隊の高度な機密性故に公式に確認されていない物が含まれていますので予めご了承ください。


特殊作戦群の基本情報

兵種:    特殊部隊
人員:    300名
編成地:習志野駐屯地



特殊作戦群とはどんな部隊か?


特殊作戦群は陸上自衛隊に2004年に創設された陸上自衛隊唯一の特殊部隊です。肉体的にはもちろんのこと、選抜試験では強い精神的負荷を掛けるような特殊な方法が行われており、肉体・精神の両方が揃った隊員で構成されます。

任務内容も、市街地戦闘から通常の戦闘対テロリスト作戦ゲリラコマンドを幅広くこなすなど、自衛隊の他の部隊とは一線を画します。

さらに部隊は高度な機密下に置かれており、隊員の名前はおろか、装備や訓練内容まで全て伏せられています。また隊員は、本人やその家族へのテロ攻撃・拉致を防ぐために人前へ出てくるときは、真っ黒なフェイスマスクを被ります。

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海外の名高い特殊部隊からも指導を得たり、共同訓練を行っており、世界でも一流の戦闘能力を持つ部隊に仕上がっているようです。

隊員は極めて士気の高い者のみで構成されており、被服や銃器のアクセサリ(グリップやサイトなど)を自費で調達したり、海外の訓練施設やPMC(民間軍事会社)で自ら訓練を受ける者も多いようです。


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PMC(民間軍事会社)の傭兵



特殊作戦群の装備


特殊作戦群には一般部隊には配備されていない武器の他、高性能な光学サイト(照準器)・サプレッサー(消音装置)といったものまで配備されているようです。

しかし前述の通り、特殊作戦群は極めて機密性の高い部隊ですから公に配備が確認された武器は限られています。

よってこの項では、「公式に配備が確認された装備」と「海外や関係省庁の資料から配備されている可能性が濃厚な装備」の2つに分けて紹介します。


○公式に配備が確認された装備


・89式小銃

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純国産のアサルトライフルです。この武器は陸上自衛隊の普通科部隊の他、幅広い部隊に配備されています。5.56mm NATO弾を使用し、M4A1やMINIMIのマガジンと互換性があります。

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M4A1 

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(写真は光学サイト付き)

アメリカ製の有名なアサルトライフルです。世界中の特殊部隊やアメリカ海兵隊でも使われている信頼できる銃です。5.56mm弾を使用します。さらにM4A1に取り付け可能なサプレッサーグレネードランチャー高性能光学照準器も配備されているようです。




MINIMI軽機関銃

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ベルギーの有名銃器メーカーであるFNハースタル社が開発した機関銃です。住友重機械工業がライセンス生産を行っています。5.56mm弾を使用し、分隊支援火器として配備されています。
100〜200発の装弾数を持ち、敵に制圧射撃を行うことで部隊の前進をよりスムーズにします。

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9mm拳銃

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SIG SAUERのP220拳銃を日本企業のミネベアがライセンス生産したものです。自衛隊の一般部隊でもある一定階級以上の隊員の自衛用火器や護衛艦の臨検部隊の武装として配備されています。
装弾数がマガジンに9発と近年のカラム式弾倉拳銃に比べて少ないことから、接近戦での不利が指摘されています。

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USP

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H&K社のUSPという拳銃です。世界各国の軍や警察に配備されている銃です。口径は不明ですが、9mmだと思われます。9mm弾使用の場合、装弾数は15発です。




M24 SWS

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レミントン社製のベストセラー狙撃銃です。自衛隊でも一般部隊のスナイパーにも配備されています。
7.62mm弾使用、装弾数は5発のボルトアクション方式です。遠距離の敵を一撃で仕留めることができます。

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防弾チョッキ2型/3型

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自衛隊正式採用の防弾チョッキです。単体で拳銃弾や砲弾・手榴弾の破片に、セラミック板を追加することで小銃弾にも耐えることができます。(3型の場合)




個人暗視装置

JGVS-V8という機種だと思われます。片目式の暗視装置で、アメリカ軍にもほぼ同じ物が配備されています。

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海外の資料や関係省庁の書類から配備されている可能性が濃厚な装備


M1911系列の拳銃

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資料には「11.4mm大口径拳銃」との記載があります。具体的にはM1911系列の拳銃であるとの説が濃厚です。9mm拳銃では人体に与えるダメージが比較的小さいため、敵兵の動きを"即座に"止められない可能性があります。しかし、.45ACPという9mm弾よりも一回り大きな銃弾を使用するこの銃では、敵兵を1発で動けなくすることが可能です。

MP7

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資料には「H&K社製4.6mm短機関銃(B)」との記述されていることから、サブマシンガンMP7が配備されているものと思われます。サプレッサーをつければかなり高い消音効果を得ることができ、まさに特殊部隊向けの銃です。アメリカ軍のビンラディン殺害作戦で実際に彼を仕留めたのも、このMP7だと言われています。

さらに取り回しの良さから近接戦闘を得意とし、市街地や建物内でのテロリスト掃討作戦などで使用されると思われます。




ショットガン(機種不明)

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M870


特殊部隊ではショットガンは敵を倒すよりかはむしろ、ドアを開けるのに使われます。(通称マスターキー)。施錠されたドアの蝶番を破壊して素早く突入するためです。 

資料には「散弾銃」としか書かれておらず詳細は一切不明です。しかし、軍用に調達されたショットガンであることを考えると、ベネリM3やベネリM4、レミントンM870の可能性が高いと思います。(ショットガンの機種については個人の推測に過ぎません。)


*2018.11.30 追記

ベネリM3の可能性が高いようです。


まとめ


以上、特殊部隊の装備や任務について簡単にまとめました。ご覧いただきありがとうございました。


中国空軍、遂にステルス戦闘機J20を実戦配備!その実力とは!


産経新聞の報道によれば、中国空軍は国産開発のステルス戦闘機J20を実戦配備したということです。しかし、ほとんどJ20についての情報は公開されておらず、出回っている性能情報などは専門家の憶測の域を出ません。

この記事では、少ない情報の中、J20の実力について見ていきましょう。

J20とは?


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J20

J20とは、中国航空工業集団公司が開発した第5世代のステルス戦闘機です。アメリカのF22ステルス戦闘機を意識して開発され、一部ではF22を上回る性能を持つとの評価もあります。

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F22


機体は全長22.127m・双発エンジンで、戦闘機としてはかなりの大型機となります。また、カナード翼を備えており、高度な機動が可能な他、空対空戦闘のみならず対艦対地攻撃も可能とされていて、いわゆるマルチロール機に分類されます。

レーダーはF2戦闘機と同じAESAレーダーで、コックピットはグラスコックピット、操縦系統は、フライバイワイヤとされています。

このように、かなり洗練された機体となっており、極めて優れた戦闘能力を持つものと思われます





第5世代戦闘機と第4世代戦闘機 


前述の通り、J20は一部の人たちが言うようなポンコツではないということは明白です。
特に、従来の第4世代戦闘機(F15Jなど)では歯が立たないでしょう。


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F15J


第5世代戦闘機と第4世代戦闘機の最も大きな違いはステルス性能です。第5世代戦闘機の前では、第4世代戦闘機は敵機を見つけることもできずに、一方的に相手に打ち負かされてしまう可能性が高いのです。


J20は強いのか?



○まずは、J20の良い(と思われる)点を挙げていきましょう。


・超音速巡行が可能であること。

J20は超音速巡行が可能とされています。一方でF35は超音速巡行能力が無く、その点ではJ20がF35に勝っています。

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F35


・様々な任務が可能であること。

F22は空対空戦闘能力を第一に設計されましたが、J20は対艦対地攻撃も可能で、任務の幅は広がります。ただし、F35は対艦対地攻撃能力も有しています。

・機体が大きいこと。

これは長所にも短所にもなり得る点ですが、ここでは機体が大きいことから来る長所を挙げます。まず、兵器搭載量が大きいことです。当然、沢山の武器を携行できればそれだけ有利となります。次に、機体の機能拡張が容易であることです。機体が大きければ、随時機能を拡張し易くなります。



○それでは、次にJ20の劣っている(と思われる)点を挙げていきましょう。



・機体が大きいこと。

前述の通りJ20は全長約22mと、かなりの大型機です。ちなみにF22は約19m、F35は約15mです。機体が大きくなれば当然、レーダーに映り易くなってステルス性能は低下する傾向にあります。

・カナード翼が付いていること。

一般に、カナード翼はステルス性能に悪影響を与えると言われています。このことは、アメリカの実験機X29で実証されたとも言われています。


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X29実験機


・推力偏向パドルがないこと。

F22にはエンジンの排気の向きを強制的に変えることで、高度な機動を実現する推力偏向パドルが装備されていますが、J20にはありません。

・エンジンに欠陥のある可能性があること。

もともと、中国は戦闘機のエンジン開発に苦労していました。これまでの中国の国産戦闘機に搭載されたエンジンは、ロシアから輸入したものか、ロシア製エンジンをリバースエンジニアリングでコピーしたものばかりでした。
従って、J20のエンジン性能に疑問を持つ専門家も多くいます。さらに、航空ショー「国際航空宇宙博覧会」でJ20が披露された際に、エンジンから黒煙を吐き出していることも確認されています。


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黒煙を吐き出すJ20
  


このように、様々な長所や短所が指摘されるJ20ですが、少なくともF15やF16といった第4世代戦闘機より優れていることは確実です。


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F16


しかし、現状ではF35やF22と比較すると、優劣はつけ難いのではないでしょうか。ただ、実戦配備されたJ20の情報が少しずつ明かされてくれば、いずれどちらが優れているのか分かるようになるはずです。




まとめ


現状ではJ20の情報がほとんど出回っておらず、詳しいことは分かりません。しかし、1つ言えることは相手を見くびってはならないということです。
どんな事案にも対応できるように、防衛力を磨かなければなりません。



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